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2013年 04月 19日

BP Fallon & the Bandits : STILL LEGAL

 鬼才BP Fallon・・・その名は日本だとLed ZeppelinやT.Rexを手がけていた人だから、その周辺のファンの方たちには知られているかもしれない。60年代アイルランドでブロードキャスターとして出発、60年代末にロンドンへ渡りBeatlesのApple Recordsで、のちにニューヨークのIsland Recordsでも仕事をするようになる。Johnny Thundersなどのニューヨーク・パンクをイギリス側へ、Ian Duryなどロンドン・パブ・ロックをアメリカ/アイルランド側へ紹介したのはこの人である。また、ロンドンのバンドPoguesを初めてアイルランドに紹介した人でもある。Phil Lynott(Thin Lizzy)、Shane MacGowan(Pogues)、Bono(U2)らアイリッシュ・ミュージシャンと親好が深く、かれらのルーツ回帰的な音楽活動の時には常に傍らにいた人、アイルランドとイギリスとアメリカのロックを架け橋した、とにかく神様みたいな人。70歳近いであろう現在でもプロデューサー、フォトグラファー、ジャーナリスト、ディスクジョッキーなど多彩で世界中をまたにかけている。日本的に言うと、出たがり業界人(?)といった感じか。

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ダウンロードをメインに販売されているがCD盤の方はデザインをあのアイルランドの有名ロックデザイナーSteve Rapidが手がけている。

 かなり前置きが長くなってしまったが、長い経歴の中でプロデュースの他にコーラスとかでもいろいろなアルバムに参加していたりしたけれど、遂に自らのフル・アルバムをリリースし話題を呼んでいる。メンバーはBlondieからAaron Lee Tasjan(G)、Nigel Harrison(B)、StoogesからClem Burke(D)、と豪華。シンプルなガレージ・ロックン・ロールにBPのひょうひょうとしたヴォーカルがのり、熟年サウンド(?)を展開させている。全曲オリジナルで、詞作のほうでも長年の蓄積を披露、エンターテナーとして自身のキャラクターを押し出す事に成功している。聴きごたえ充分な傑作アルバムだ。

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◆オマケ画像 1 Poguesのダブリン公演後のアフターパーティでShane MacGowanがDJをしたのだが、ベロンベロンのShaneの横でターンテーブル操作をしていたBPの姿をお見かけしました。ShaneはDJブースの中でフラついていただけ・・・これはその翌朝のショット(2004年)。

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◆オマケ画像 2 キャリアをスタートした頃、ダブリンの海賊ラジオ局でDublinersをかけまくったという逸話も(1967年)。

bpfallon.com


by chihon | 2013-04-19 11:36


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