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2012年 04月 27日

THE BAND PLAYED WALTZING MATILDA 2/2

 「THE BAND PLAYED WALTZING MATILDA」は、1971年にオーストラリアン・スコティッシュのシンガー・ソングライター、エリック・ボーグルによって作詞・作曲されました。終盤に大胆に「ワルチング・マチルダ」を引用して劇的な作品に仕上がり発表されエリックの代表歌になりました。テーマは第一次世界大戦ガリポリ戦線での深い傷、そして楽隊が演奏する「ワルチング・マチルダ」を聴いての元兵士の回想。その歌詞の内容といい汗腺直撃と言っていいであろう名曲が誕生したわけです。エリックのオリジナルはバンジョー、ギター、ピアノで演奏されています(80年に再録音されたピアノだけのヴァージョンも素晴らしいです)。これをジョーン・バエズ、ザ・ダブリナーズ、リアム・クランシーらがカヴァーし欧米に広まりました。ポーグスはダブリナーズをお手本にして84年のデビュー・シングル‘DARK STREETS OF LONDON’のB面にこのカヴァーを収録しました。85年のセカンド・アルバム『ラム酒、愛、そして鞭の響き』に再録音ヴァージョンを収録、ファンに広く知られるようになったのです。デビュー・シングルのB面という重要な位置、新人アーティストにとって自己主張ができる位置でこの曲をやったという事実、これはボクがポーグスに惹かれていった要因のひとつです。

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◆デビュー・シングルのB面。正確には両A面。ほぼ自主制作でジャケットも無く発売。まだポーグ・マホーンとういうバンド名だった。
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by chihon | 2012-04-27 12:40 | Pogues
2012年 04月 26日

THE BAND PLAYED WALTZING MATILDA 1/2

 ザ・ポーグスの日本/オーストラリア・ツアーでのハイライトだったのはなんといっても「ワルティング・マチルダ〜THE BAND PLAYED WALTZING MATILDA」だろう。日本を含む全公演で演奏され、元々オーストラリアの愛国歌だったこの曲はオーストラリア各公演で大好評、感動の渦の嵐だったという。少し長くなりそうなのでこの記事は2回に分けます。

 「ワルティング・マチルダ」は、古くは1800年代オーストラリア発祥の伝承歌で、メロディはスコットランド民謡が基になっているという。歌詞にはいろいろなバリエーションがあって、マチルダという女性がワルツを踊る、とかはではなくて、キーワードは放浪者、ワルツ=放浪の旅、マチルダ=毛布等の放浪の旅の携帯品、というふうです。また、第二次世界大戦中のオーストラリア兵の愛唱歌だったそうです。映画ファンには、名作映画『オン・ザ・ビーチ(渚にて)』(1959年、スタンリー・クレイマー監督、近未来の放射能汚染がテーマ)の挿入歌として知られているのではないでしょうか。また、ロック・ファンには、トム・ウェイツの『トム・トラバーツ・ブルース』(1976年、トムのオリジナルですけどロッド・スチュワートのヴァージョンの方が有名かも)の中に引用されている事で知られているはずです。(続く)

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◆シドニー公演・・・ Thanks for the picture, Bob Knight
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by chihon | 2012-04-26 10:55 | Pogues
2012年 04月 25日

James Fearnley book reading at Faber Social, London

 ツイッターで言いましたけど、ジェームズの本が届いたのでペラペラと眺めているところです。ザ・ニップス末期〜ザ・ポーグス創設メンバーによるインサイド・ストーリーという事で、かなりの注目が集まりプロモーションも積極的に行われている模様。4月16日、ロンドンでのリーディング会の写真です。

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◆Thanks for the picture, Steve Worrall

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◆Thanks for the picture, Paul Slattery

 本の中にはポールが撮ったという最初期のポーグスの写真が数点あり、初めて目にする写真もありました。巻頭いきなり1991年の横浜ウォーマッドと、このシェインとのラストツアーの様子、そして(シェインを)脱退させるかどうかのメンバー・ミーティングの内容など。次にニップス末期の回想風な話、そしてあの伝説の女性ベーシスト、シャン・ブラッドレーも登場・・・というふうな感じで始まってます。リアルで濃いです。

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'It's just how imagine I'd remember it.' Shane MacGowan

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by chihon | 2012-04-25 02:44 | James Fearnley
2012年 04月 24日

Radiators from Space in-store in Dublin

 4月21日、ダブリンの某レコードショップでラジエーターズのニュー・アルバム “SOUND CITY BEAT” のプレリリース・イベントが開催された。フィリップ・シェヴロンは欠席だったが、オリジナルメンバーのピート・ホリダィとスティーヴ・ラピッド、現メンバーのジョニー・ボニーのミニ・ライヴとサイン会が行われた。写真を見てわかるように、決して広くはないショップの片隅(しかもブックコーナー・・・このショップはダブリンの老舗で、実際のところフィリップがインストアを行った渋谷の某ショップの倍近くの広さはありますが・・・)でピートとスティーヴが演奏するなんて現地のファンにとっても稀で貴重な出来事だったでしょう。当初は演奏の予定は無かったらしいのですが、ピートとスティーヴはフィリップの東京でのインストアの模様は知っていて、それに誘発されるカタチで演奏したようです。個人的な勝手な思い込みですが、東京とダブリンが繋がったような気がしてとても嬉しいです。

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◆Tシャツが飾ってある・・・渋谷でのインストアを思い出します・・・

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◆左からスティーヴ、ジョニー、ピート・・・Thanks for the pics, John Foyle
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by chihon | 2012-04-24 01:31 | Philip Chevron
2012年 04月 20日

Springtime in Dublin 〜 Philip Chevron DJ plays ‘Thin Lizzy : DUBLIN’

 4月5日、J-WAVEの午後の帯番組「ランデヴー」内の「MUSIC IN TOWN」というコーナーにフィリップが出演しました(3月28日録音)。選曲テーマは「スプリングタイム・イン・ダブリン」、たった10分ほどの短いコーナーでしたが、ダブリン好き/ロック好きにとってはたまらない内容でした。

 生粋のダブリンっ子だったフィリップがDJ初挑戦、流暢でわかりやすい発音で喋ってくれました。日本の春とダブリンの春の違いとして、「ダブリンの春は雨が多くて日本のような春って感覚は無い、まだ寒くて憂鬱な感じだよ」ってな事を話してました。そして2曲目にかけたのがシン・リジーの「ダブリン」。雨〜シン・リジーとくれば、そう、セカンド・アルバム『ブルー・オーファン』(72年)の裏ジャケの写真を思い起こす方がいるでしょう。もちろんボクもです(うっ、マニアック・・・)。シン・リジー初期トリオ時代の3人がダブリンのセント・ステファンズ・グリーンの中を傘をさして歩いているというなんとも言えない良い写真なんです。この時、フィリップの頭の中にもこの写真の事があったと思います(確認はしてませんけど・・・)。シン・リジーはどちらかというと日本ではハード・ロックのバンドとして認知されていますので、もしかするとポーグスとか、トラッド、パンクのリスナーからは敬遠されてるかもしれませんが、それは大きな間違いです。特に、ハード・ロック到来以前のファースト・アルバムセカンド・アルバムは必聴と言っていいでしょう。フィル・ライノット、ブライアン・ダウニー、エリック・ベル、というアイルランド最強のトリオが奏でる叙情的・牧歌的なアシッド・フォークの名盤です。シン・リジーとポーグスの関係については書き出すとキリがないので敬愛しますが、とにかくラジエーターズはシン・リジーの全英ツアーのオープニングをやってましたし、フィル・ライノットのスタッフ(というか側近)はフィル・ライノットの没後はシェインに付きましたし、シェインはフィル・ライノットから多大な影響を受けています(崇拝していた時期もあった・・・)。

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 シン・リジーの「ダブリン」、初出は71年DECCAからリリースの‘NEW DAY EP’。長く入手困難でしたが、ファースト・アルバムがCD化された際にボーナスとして追加収録されました。フィル・ライノットの繊細な詩とフォーク調なメロディが印象的です。唄われているのは故郷ダブリンへの望郷と別れの念、そして愛。


How can I leave the town that brings me down
That has no jobs
Is blessed by God
And makes me cry
Dublin

And at sea with blowing hair
I'd think of Dublin
Of Grafton Street and Derby Square
And those for whom I care
And you in Dublin


どうして離れることができるのだろうか
僕を落ち込ませ、仕事もなく
神に祝福されるが僕を悲しませる街
ダブリン

海風が髪をなびかせ
僕はダブリンを想う
グラフトン・ストリート、ダービー・スクエア
そして大切な人たち
そしてダブリンにいる君

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 フィリップはラジエーターズの今月下旬発売のニュー・アルバム“SOUND CITY BEAT”でこの曲をカヴァー。フィリップの唄う「ダブリン」も、これがまた必聴の出来ばえに仕上がってる。ちゃっかりニュー・アルバムの宣伝もしつつ、この曲をフェイドアウトさせながら続けざまに「ジョー・ストラマー」をかけてしまうなんて・・・さすがです。


The Radiators from Space “TROUBLE PILGRIM” Tシャツ付日本盤絶賛発売中!UNCLEOWEN
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by chihon | 2012-04-20 13:40 | Philip Chevron
2012年 04月 18日

James Fearnley(from the Pogues) on BBC

 ジェームズがBBC 6 Musicの番組、RADCLIFFE & MACONIEにゲスト出演。間もなく発売になる自身の著作本‘HERE COMES EVERYBODY - THE STORY OF THE POGUES’を紹介。バンド結成からフィリップ、テリー加入のいきさつ、シェインの事実上ラストステージとなった1991年の横浜ウォーマッドについて、などを話してます。これまで何冊かのポーグス/シェイン関連の書籍が出版されましたが、今度のはオリジナルメンバーによる著作という事で注目されています。

 この番組は本日から約1週間アーカイヴされるそうです。この下のアイコンをクリックするとiPlayerがたちあがるようにしてあります。番組開始から1:30経過したあたりから約30分間出演しています。

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by chihon | 2012-04-18 02:55 | James Fearnley
2012年 04月 17日

The Popes : NEW CHURCH

 ひさしぶりに、Paul "Mad Dog" McGuinness率いるThe Popesの新しいアルバムが届き、90年代のShane MacGowanやSpider Stacyが低迷していた時代のロンドン北部のあの空気感を想い出しながら聴いている。Paulは当時のシーンを引っ張っていた男の中の男だ。Hollowayのボス、アイリッシュ・パンク界で一番ケンカが強い男。Shane、Spider、PaulらのギグはHarlesden、Kings Cross、Hollowayなどにあるクラヴでよく演っていた。死相さえ感じられたShaneやSpiderの横でギターを煽る姿はまさに '狂犬' だった。3人共にいまだに生きていて活動している2012年なんて絶対に想像できなかったあの暗黒時代・・・。その後、ShaneとSpiderはThe Poguesを復活させ、Paulは塀の中へ・・・。

 このアルバムにShaneやSpiderは参加していない。Tom McAnimalもいない。今でも延々と過去のヒットナンバーをやり続けているShaneやSpiderとは対照的に、Paulは全曲オリジナルの新曲でこのアルバムをつくり勝負をかけてきた。パンチの効いたヴォーカル&ギターは健在でボクの懐古的な気分をぶち壊してくれる。サウンドは前作よりハードになって現在進行形のバンドだという事を感じさせてくれる。この質感の違いはなんだろう・・・今は2012年なのだ。

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The Popes Official Site

◆Paulのインタビューが聴けます Tooraloo Radio
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by chihon | 2012-04-17 02:00
2012年 04月 13日

After show . . . 楽屋にて

◆中央から左にジェム、K、ダリル、Tクン、Sサン。3人とも海外までライヴを観に行くという、大のポーグス・フリーク。お気に入りのアイテムにサインをおねだりしています。Kはボックスセット。TクンはFairytaleの12インチ見開き盤。ナイスチョイスです。
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◆シェインとのご対面・・・左下にあるうどんはどなたが食べてたのでしょうか。
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◆Sサン撮影。上の写真を見るとその時の瞬間かな。提供ありがとうございました。
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 シェインは楽屋でもステージ上のテンションのままでした。すこぶる元気で上機嫌。相当酔ってましたけど感じはとてもクリアーでした。ボクは今でもシェインが泥酔したあげくどこかの道ばたでバッタリ倒れて死んでしまうイメージはずっと持っています。シェインには群を抜いて社会適応能力がないのです。でも人から愛されて助けられる「愛すべき天性の素直さ」があるんですよね。だから見捨てない、ボクもその一人です。90年代にはシェインはもうじき死んでしまうだろうと何度か思った事がありました。70年代後半のロンドン・アイリッシュ・パンクスは本当にロクでもない事ばっかりやっていたらしくて身体がボロボロの人が多いらしいんですよね。詞作の才能とキャラクターがあまりにも凄かったので、それに伴う社会適応能力があったら今よりもビッグなロックスターにもなれたのだろうと思います。でもそれじゃボクらの愛するシェインじゃない。たくさんの友人やスタッフが堕ちそうになるシェインを助け、引っ張りあげて今のシェインがあるんだと思います。メンバーやまわりのスタッフに恵まれた、愛されてる人です。
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by chihon | 2012-04-13 11:21 | Shane MacGowan
2012年 04月 11日

ザ・ポーグス・ワンナイト・ショー! 〜 祭り本番の雑記

The Pogues at Studio Coast, Tokyo 28th March 2012

 既にスタジオ・コーストはフロアー内も外もどこもかしこもお祭りが始まっている。7時過ぎに客電が落ち「ストレイト・トゥ・ヘル」が流れる。ついに大宴会が始まった・・・

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◆看板。忘れられない光景だ。

 スパイダーの第一声「コンニチワ!」やがて現れたシェイン、サングラスをはずした顔つきがすごく良かった。もうこの時すでにフロアーはもの凄い状態でしたけどシェーンのあの愛すべき顔つきを見れば、もう演奏や唄がどうであれこれ以上に凄い事になるぞ・・・結果は言うまでもなく、予感はだいたい当たりました。ジェム、フィリップ、ジェームス、テリー、ダリル、それぞれの立ち位置を守り、後ろでドラマーのボブも健闘しています。イイ絵です。酒を飲み、タバコふかし、歌詞を飛ばしまくるシェイン。期待どおりです。おじぎ、バンザイ、ドモアリガト、“JAPAN”のハミング・・・そんなシェインのテンションを持続させようと煽るスパイダー、お笑い入っててもさすがです。もしもシェインがあのミシマッ!ていう自決の真似をしたなら、ほとんどコントの領域だったでしょうか。

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◆ドリンクメニュー。満足できたかな。

 バンドもバンドなら客も客、近年のポーグスの演奏の出来具合ををあれこれ言うのはナンセンスです。老体にムチ打つかのごとくの極東ツアー、はるばる日本まで来てくれたのです。前方ではモッシュ、ダイブ、バッドマナー・・・みんなメンバー名と顔が一致しているのでしょうか?それでもOKです。だだし自己責任で。バンドの酒量は減っても客の酒量は一向に減りません。演奏中もバーカウンターには行列が出来てトイレも混雑しています・・・ライヴを観に来たのではなく呑みに来たのでしょうか。フロアーの外でみんな飲み物片手に雑談したりしています・・・懐かしい友人との再会でしょうか。始まる前から泥酔しきって寝っころがってる人・・・途中で帰ってしまう人・・・いったいなんのために新木場くんだりまでやって来たのでしょうか。何がどうであれみんなOKです。こういう風景は海外では珍しくないですが、トーキョーもついにグラスゴーやダブリンのような、ポーグスのハートランドになったような気さえしました。踊って、唄って、笑いあり、涙あり、乱痴気あり、グチャグチャになったコースト全体の雰囲気が最高に心地よかったショーでした。

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◆祭りが終わった・・・
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by chihon | 2012-04-11 01:00 | Pogues
2012年 04月 10日

RIP Barney McKenna 1939 - 2012

 ザ・ダブリナーズのオリジナル・メンバーでテナー・バンジョー奏者のバーニー・マッケナ。ザ・ポーグスとのコラボレーションで一躍我々の耳にも届くようになったダブリナーズ。今でもヨーロッパを中心にツアーを続け、もう一方のアイルランドの至宝ザ・チーフタンズとはまた違ったカタチでアイリッシュ・ミュージック/トラデショナル・バラッドを広めている。

 最後のオリジナル・メンバーだったバーニーが亡くなったのを知った時、まず想い出したのが「ジャックス・ヒーローズ」のPVの演奏シーンだ。調子っぱずれなタップを踏みながらバンジョーを弾く姿。ポーグスのメンバーらとフットボールのシーン。バーニーはゴールキーパーだ。みんなやたら若くて元気。バーニーはその頃、今のシェイン達と同じぐらいの年齢だったと思う。なんとも言えない気分だ。

 バーニーのソロ・コラボ(参加作品)で忘れてはいけないのはシェインのポープス名義のファースト『ザ・スネーク』だが、意外なところでエルヴィス・コステロとやっていた。スロー・バラッド「ラリーが殺される前の晩(THE NIGHT BEFORE LARRY WAS STRETCHED)」。現代風なアレンジなのだがバーニーのバンジョーはやたら土着的な感じに聴こえる。
(ボクが所有しているのは『V.A. 魂の大地(COMMON GROUND)』1996 EMI に収録のヴァージョン)

◆RTEが50周年ということでいろんな貴重映像のアーカイヴを公開中。バーニーが出ている番組も複数あります。
TV50 Classics
The Green Linnet

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by chihon | 2012-04-10 02:26